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Channel: 夜噺骨董談義
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源内焼 その72 三彩羅漢ニ龍虎図

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初釜と席披めの準備は庭に雪が降ってちょうどよい景色をなりました。



水屋の準備もオーケーかな?



食事に食器もなんとか揃いました。



詳細はまた続きです。本日の作品は「源内焼 その72」となります。

源内焼は27センチほどの大きさになると大きな作品の部類に入ります。最大では40センチを超えるもののありますが、滅多にみられるものではなく、当方で確認できている作品で現在では2種類の2枚が存在します。通常は七寸皿(20センチ強)程度です。30センチを超える俗にいう尺皿もなかなかお目にかかれません。

源内焼 その72 三彩羅漢ニ龍虎図鉢
合箱
口径270*高台径*高さ55



さて本作品の文様は羅漢には相違ないでしょうが、問題は羅漢の脇にいるのは「虎」? 「馬}? あわせてトラウマ・・・??

十六羅漢のうち、虎を従えているのが第六羅漢の跋陀羅(ばだら)であり、仏舎利を持って龍を従えているのが第十羅漢の半託迦(はんたか)ですので、この羅漢は跋陀羅と推測されます。



羅漢というと虎だよね、普通は・・。龍は迫力ある図で出来がいいのですが、馬? 虎?はユーモラスです。



羅漢と龍の図は多くの画家が描いています。落款と虎も然り・・、しかし多くの羅漢が描かれている五百羅漢図には龍虎が描かれいますが、一人の羅漢に龍虎が描かれている図はまだ見たことがありません。



尺近い大きさの作品は基本的に装飾用ですので、保存状態がいいものがよくあります。かえって七寸皿のような皿は実用性もあり、複数枚揃いであった可能性が高く、重ねた摺れや使ったための釉薬の剥がれなど痛みのある作品が多いものです。



本作品の図柄の作品はあまり類例を見ることがなく珍品の部類のようです。



古九谷や古鍋島の作品は贋作が多く、真作には滅多にお目にかかれませんが、源内焼はまだまだ知名度が低く市場で真作が入手できます。関心のある方はどうぞ。


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