初釜の準備が整った当日の午前中の撮影です。
会食の場所には正月の目出度い軸を・・。息子はなにやら上機嫌・・、こちらは緊張気味。脇にあるのは改築前の母屋の写真ですが、まだ平成においても茅葺であったらしい・・。息子が着ている着物は祖父が子供の頃に着ていた着物で80年以上前のものです。
会食中の話題にと明治30年に庭に生えていた黒柿で作られた長火鉢を置きました。母屋解体に際して母屋の棟にあった銅版を利用して、長火鉢などの内部の銅版が張り替えられています。
荷物の移動に際して捨てられそうになった印籠や喫煙道具類も並べました。ちなみに手あぶりの中にある湯飲みは浜田庄司の本人作品です。花押が書かれた箱書が伴った10客揃いの珍しい作品です。
祖父はぎりぎりまで庭の砂利の手入れ。
さ~て、開門!!
席の詳細は後日として、本日は当日の展示作品のひとつを紹介します。
壷屋焼 白化粧地呉須飴釉色付線彫魚海老文大壺 伝金城次郎作 その3
口径*最大胴径222*高台径*高さ330
金城次郎の作行きの大きな壺ですが、銘はありませんし、箱もありません。よって金城次郎の作品とは認められませんが、実におおらかないい作品です。
呉須や飴釉が流れて滲んでいる景色が魅力となっています。
また底の周囲が分厚く作られている部分が力強さを増しています。30センチを超える大きな壺の作品は金城次郎の作品には少ないようです。
魚文のいかにも金城次郎という作品ですが、金城次郎の魚文の作品には出来不出来が多く、出来の良い作品は意外に少ないように思います。魚文の作品の出来不出来をきちんと判断する必要がありますね。
参考作品
白化粧地呉須飴釉線彫魚海老文大壺
サイズ:高さ約27cm 胴幅約18.7cm 口径約10.1cm
説明文より
「呉須と飴釉で色付けられた上下の文様の間に、大迫力のウロコ文様の魚文が、見事に線彫りされ、飛び跳ねております。また呉須と飴釉で緻密に色付けられたウロコが、魚文に立体感を与えております。見れば見るほど味わい深い魚文です。顔の上に4cmくらいの浅いニュウがありますが、深いものではありません。 口部の縁は、茶褐色と一部水色に、その下部は、モスグリーンと一部水色に発色しているのもきれいです。全体的にも釉薬の剥がれの殆ど無いきれいな焼き上がりです。
魚文の両脇には呉須と飴釉で丁寧に立体感を与えられた海老文が佇んでおります」
文様に若干の違いはあるものの文様のパターンは本日の作品と同一のように思われます。参考作品は金城次郎の作品の中でも逸品でのようです。どちらの作品がいいのか意見が分かれるところでしょうか?
真贋はさておき、魚が笑っているような表現、釉薬の流れに味のある点、底の周りの節が力強いことや大きさに勝ることから当方は本作品を選びますが・・。どうも初期の作品のほうがおおらかで、参考作品の時代になると絵がかたい。
金城次郎の箱書はちょっといただけませんね。とはいえ作家陶工による作品には銘や共箱が必要なようです。しかし無銘の作品でもいいものはいい、銘や共箱があっても出来の悪いものは悪い・・。骨董とは基本に忠実に蒐集するものです。
会食の場所には正月の目出度い軸を・・。息子はなにやら上機嫌・・、こちらは緊張気味。脇にあるのは改築前の母屋の写真ですが、まだ平成においても茅葺であったらしい・・。息子が着ている着物は祖父が子供の頃に着ていた着物で80年以上前のものです。
会食中の話題にと明治30年に庭に生えていた黒柿で作られた長火鉢を置きました。母屋解体に際して母屋の棟にあった銅版を利用して、長火鉢などの内部の銅版が張り替えられています。
荷物の移動に際して捨てられそうになった印籠や喫煙道具類も並べました。ちなみに手あぶりの中にある湯飲みは浜田庄司の本人作品です。花押が書かれた箱書が伴った10客揃いの珍しい作品です。
祖父はぎりぎりまで庭の砂利の手入れ。
さ~て、開門!!
席の詳細は後日として、本日は当日の展示作品のひとつを紹介します。
壷屋焼 白化粧地呉須飴釉色付線彫魚海老文大壺 伝金城次郎作 その3
口径*最大胴径222*高台径*高さ330
金城次郎の作行きの大きな壺ですが、銘はありませんし、箱もありません。よって金城次郎の作品とは認められませんが、実におおらかないい作品です。
呉須や飴釉が流れて滲んでいる景色が魅力となっています。
また底の周囲が分厚く作られている部分が力強さを増しています。30センチを超える大きな壺の作品は金城次郎の作品には少ないようです。
魚文のいかにも金城次郎という作品ですが、金城次郎の魚文の作品には出来不出来が多く、出来の良い作品は意外に少ないように思います。魚文の作品の出来不出来をきちんと判断する必要がありますね。
参考作品
白化粧地呉須飴釉線彫魚海老文大壺
サイズ:高さ約27cm 胴幅約18.7cm 口径約10.1cm
説明文より
「呉須と飴釉で色付けられた上下の文様の間に、大迫力のウロコ文様の魚文が、見事に線彫りされ、飛び跳ねております。また呉須と飴釉で緻密に色付けられたウロコが、魚文に立体感を与えております。見れば見るほど味わい深い魚文です。顔の上に4cmくらいの浅いニュウがありますが、深いものではありません。 口部の縁は、茶褐色と一部水色に、その下部は、モスグリーンと一部水色に発色しているのもきれいです。全体的にも釉薬の剥がれの殆ど無いきれいな焼き上がりです。
魚文の両脇には呉須と飴釉で丁寧に立体感を与えられた海老文が佇んでおります」
文様に若干の違いはあるものの文様のパターンは本日の作品と同一のように思われます。参考作品は金城次郎の作品の中でも逸品でのようです。どちらの作品がいいのか意見が分かれるところでしょうか?
真贋はさておき、魚が笑っているような表現、釉薬の流れに味のある点、底の周りの節が力強いことや大きさに勝ることから当方は本作品を選びますが・・。どうも初期の作品のほうがおおらかで、参考作品の時代になると絵がかたい。
金城次郎の箱書はちょっといただけませんね。とはいえ作家陶工による作品には銘や共箱が必要なようです。しかし無銘の作品でもいいものはいい、銘や共箱があっても出来の悪いものは悪い・・。骨董とは基本に忠実に蒐集するものです。