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Channel: 夜噺骨董談義
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氏素性の解らぬ作品 無量寿仏 伝呉昌碩筆 その2

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休日は息子と銀ブラ・・・。



またリュックを背負って夜道を闊歩して歩く我が子の写真に、2歳半、大きくなった。



さてと大きくなったので、物騒な刀剣店へ同行。



小生と同じ年齢の胡散臭い親爺としばし歓談・・。刀剣の手入れの基礎知識を教えていただきました。



殺生に関連する品々をみたので、本日は仏の作品。

帰省に際して、遊びに出かけない日は押入れの中を物色・・、転勤にてあちこち転々としていた頃にその地方、その地方の骨董店などで購入した作品を見直してみました。ともかく資金のなかった頃で、そんなにいいものはあるはずもなく、ガラクタばかりですが、当時の思い出が蘇り懐かしくなりました。

本作品はどこで購入したのかは失念しましたが、呉昌碩という画家・書家のことも録に知らずに購入した頃で、まくりの状態で売られていたように思います。

無量寿仏 伝呉昌碩筆 その2
紙本水墨着色額装 縦450*横330



描かれたのは「丙申吉年 呉俊卿敬製」とあることから、1896年(明治29年)と推察されます。



呉昌碩(中年から昌碩と名乗り、その前は俊卿と称した)が53歳の時、絵を本格的に任伯年に学び、著名になり始めた頃と思われますが・・。



出身地からの名の「安吉」の朱方印が押印され、左下には遊印?が押印されています。



「無量寿仏」というの題は阿弥陀仏の異称のようです。阿弥陀仏は西方浄土の教主で、すべての衆生を救おうと48の誓いを立てた仏。

浄土宗・浄土真宗では本尊とし、念仏による極楽往生を説いています。弥陀、阿弥陀、阿弥陀如来とも。中国では画題に取り上げられることが多く、このような姿で描かれることも多いとのこと。



賛の読み、意味は不明で後学によります。



肉筆には相違ないのですが、汚れ、虫食いの跡があります。中国や日本では呉昌碩の人気は高く、工芸品が水孔印刷(精巧な版画)、模倣作品が横行していますが、本作品も模倣作品の部類かと思っています。



入手経緯は前述のように失念しましたが、購入時は補修されたまくりの状態であり、額装としたことを覚えています。絵が面白いので購入しましたが、掛け軸に表具するほどもなかろうかと在り合せの額に入れて放置していました。

今では所蔵品を処分したりして資金を調達できていますが、資金ない頃にはガラクタといえども1点ずつ、調べながら慎重に購入していたことが、今になって少しは役に立っているようです。

「初心に戻れ」ということか、それにしても刀剣は管轄外。

本日は全国挨拶廻り、まずは名古屋へ。

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