久方ぶりに本日は大津絵の紹介ですが、大津絵の江戸期のものは非常に入手しづらくなっているようです。明治以降から最近の作品は入手できるようですが・・。
本日は大津絵の画題としては初めて登場する「女虚無僧」です。本作品は図柄からみると「女虚無僧」と「藤娘」が混同されたような図柄になっています。絵の具から推察すると多少は時代が下がった作品のように思われます。
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女虚無僧:顔を完全に隠した虚無僧の図ですが、その華奢な指先や少しだけ覗かせる足先から美人画とわかります。春画のようなジャンルには決して筆を染めなかった大津絵ですが、美人画自体は非常に多種多様に渡って存在し、中にはこういった一風変わった絵もあります。
大津絵 日本民藝館所蔵 東方出版 P76より
「藤娘」、「太夫」その他の大津絵には女姿の美しい数々の画題があります。「虚無僧」は元来、普化宗の行脚僧で、深編笠をかぶり尺八を吹いて布施を乞う僧を指します。ところがいつしかこれにならって、いつしか女が身を隠して町々に色を売ることが行なわれたと見え、これを画題にしたのが「女虚無僧」であると云われています。この図はごく古い文献には現われてこないが、遺品から推すると古い風俗画の一図として描かれた事は、残る優品で明らかです。
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大津絵 その17 女虚無僧
紙本着色軸装 軸先木製 合箱入
全体サイズ:横330*縦1530 画サイズ:横245*縦700
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大津絵は江戸後期に絵種を十種に絞り、もっぱら護符として売られた時代がありました。この10種は文化・文政の頃から徐々に大津絵の主となり、幕末には他の図柄はほとんど描かれなくなってしまったようです。人気は依然高かったものの、初期の風格を失い、美術価値が低いとされることとなります。面白いのはやはり江戸中期の頃の作品らしい。
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大津絵の「二枚綴」についてですが、二枚綴(にまいつづり)は二枚継ぎとも呼ばれ、古典的な大津絵の特徴となっています。最も入手が容易で安価であった半紙を、絵を描きやすい大きさに継ぎ合わせたものです。江戸初期から中期にかけての大津絵は、ほとんどがこの二枚綴の大きさでした。稀に三枚を継いだより大きなものもあったようです。
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江戸後期は、逆に継ぐことをやめ、半紙(半紙のサイズ:縦24~26センチ、横32~35センチ)そのままのサイズで描くようになっていきます。現在では紙のサイズも自由に入手できるようになり、古紙を使うのでなければ特に継ぐ必要もないのですが、掛軸などでは大津絵の特徴として再現している作品も多くあります。
ちなみに江戸初~中期の大津絵として売られているもので、二枚綴・三枚綴以外のサイズであったり、継ぎが無い一枚ものは考えにくいので、古い大津絵を入手するときには一つの判断ポイントになります。
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また基本的に大津絵は作者の落款は記述しませんので、下記のような作品は近代になってからのもの? 古いものには銘はまずありません。
大津絵 外法の梯子剃
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この落款はよく見かけますが、年代は当方ではよくわかりません。古くみせているのか、ある程度古いものにも落款のある作品があるのか?
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二枚綴りにはなっていますが、古いものではなさそうです。
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時代はありそうですが、古くても明治頃?
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なんという落款と印章なのでしょうね。悪意の作品とは思われませんが・・。
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ともかく江戸期の古い大津絵は非常に希少で入手が困難になっています。「継ぎ目のない作品には古いものは無い」というのが本日の作品紹介以外の記事のポイントです。。
本日は大津絵の画題としては初めて登場する「女虚無僧」です。本作品は図柄からみると「女虚無僧」と「藤娘」が混同されたような図柄になっています。絵の具から推察すると多少は時代が下がった作品のように思われます。
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女虚無僧:顔を完全に隠した虚無僧の図ですが、その華奢な指先や少しだけ覗かせる足先から美人画とわかります。春画のようなジャンルには決して筆を染めなかった大津絵ですが、美人画自体は非常に多種多様に渡って存在し、中にはこういった一風変わった絵もあります。
大津絵 日本民藝館所蔵 東方出版 P76より
「藤娘」、「太夫」その他の大津絵には女姿の美しい数々の画題があります。「虚無僧」は元来、普化宗の行脚僧で、深編笠をかぶり尺八を吹いて布施を乞う僧を指します。ところがいつしかこれにならって、いつしか女が身を隠して町々に色を売ることが行なわれたと見え、これを画題にしたのが「女虚無僧」であると云われています。この図はごく古い文献には現われてこないが、遺品から推すると古い風俗画の一図として描かれた事は、残る優品で明らかです。
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大津絵 その17 女虚無僧
紙本着色軸装 軸先木製 合箱入
全体サイズ:横330*縦1530 画サイズ:横245*縦700
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大津絵は江戸後期に絵種を十種に絞り、もっぱら護符として売られた時代がありました。この10種は文化・文政の頃から徐々に大津絵の主となり、幕末には他の図柄はほとんど描かれなくなってしまったようです。人気は依然高かったものの、初期の風格を失い、美術価値が低いとされることとなります。面白いのはやはり江戸中期の頃の作品らしい。
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大津絵の「二枚綴」についてですが、二枚綴(にまいつづり)は二枚継ぎとも呼ばれ、古典的な大津絵の特徴となっています。最も入手が容易で安価であった半紙を、絵を描きやすい大きさに継ぎ合わせたものです。江戸初期から中期にかけての大津絵は、ほとんどがこの二枚綴の大きさでした。稀に三枚を継いだより大きなものもあったようです。
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江戸後期は、逆に継ぐことをやめ、半紙(半紙のサイズ:縦24~26センチ、横32~35センチ)そのままのサイズで描くようになっていきます。現在では紙のサイズも自由に入手できるようになり、古紙を使うのでなければ特に継ぐ必要もないのですが、掛軸などでは大津絵の特徴として再現している作品も多くあります。
ちなみに江戸初~中期の大津絵として売られているもので、二枚綴・三枚綴以外のサイズであったり、継ぎが無い一枚ものは考えにくいので、古い大津絵を入手するときには一つの判断ポイントになります。
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また基本的に大津絵は作者の落款は記述しませんので、下記のような作品は近代になってからのもの? 古いものには銘はまずありません。
大津絵 外法の梯子剃
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この落款はよく見かけますが、年代は当方ではよくわかりません。古くみせているのか、ある程度古いものにも落款のある作品があるのか?
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二枚綴りにはなっていますが、古いものではなさそうです。
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時代はありそうですが、古くても明治頃?
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なんという落款と印章なのでしょうね。悪意の作品とは思われませんが・・。
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ともかく江戸期の古い大津絵は非常に希少で入手が困難になっています。「継ぎ目のない作品には古いものは無い」というのが本日の作品紹介以外の記事のポイントです。。