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Channel: 夜噺骨董談義
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建盞天目茶碗 その6

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さて本日は天目茶碗の「その6」です。  

本ブログに何度か投稿された建窯の天目茶碗です。

中国福建省にあった建窯で焼成されたお茶碗を「建盞」と称するようです。宋・元代に天目茶碗を喫茶用の茶碗として大量に生産されました。その中には著名な曜変(ようへん)天目・油滴(ゆてき)天目など含まれます。また、すべての天目茶碗の総称として「建盞」を用いることもあります。


建盞天目茶碗 
化粧箱入
口径120*高さ65*高台径40



建窯のお茶碗というか、中国の天目茶碗は釉薬の垂れなどが紋様としてあるものが多く、その中でも建窯の「禾目天目茶碗」が一番数が多いかもしれません。紋様がきれいで、形がしっかりしているものはそれなりに少ないのですが・・。



本作品はそのような釉薬の垂れなどが非常に少なく、漆黒の黒と言えるようなお茶碗です。光によっては見込み内が虹色に見えることもあります。

天目茶碗が多く作られた建窯は鉄分が異常に多い土なので当然焼き上がりは、黒に近い焦げ茶色になるはずです。その点は高台(底)の部分を観察すればよく分かります。瀬戸の天目茶碗は黒く焼けるように色を付ける細工がしてあるので、区別がつくといいます。

また建窯の高台の内側の部分の削り方が1〜2mmと一様に浅く、しかも幅も不揃いのものが多いようです。



ほぼ同型の禾目天目茶碗と比較してみましょう。



中国では当然のように天目茶碗の贋作が横行し。粘土の色こそ似ていましたが、古くから作られたものとの決定的な違いが何点かあるようです。

近代の模倣品は
その一、高台の円の幅が綺麗に揃っている点、
その二、ロクロで高台削った形跡が無く、型で作った事が明白なこと。
という特徴があるようです。

建窯からの発掘品の破片の写真は下記の通りです。



本作品らは高台非常にきれいに一様ですが、ロクロで削った跡がきちんと残っています。区別が難しそうですね。いずれの世も、いずれの世界も真贋の見極めは難しいもののようです。



建窯の天目茶碗は数が多く、大きさも各種あるようです。発掘品なのか、はたまた模倣品なのか、当方にはよくわかりませんが・・・・・。



ま〜、いずれにしろ天目茶碗は使い道が少ないのですが、数が揃ってきましたので普段使いの食器として使えるようになりました。

さて、本日は夕方から広島です。帰京後はそのまま家内の実家へ・・・、なにかと忙しい日々です。


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