氏素性の解らぬ白磁の小壷三点
陶磁器の白磁、青磁、染付、赤絵といった分野は、生産地や年代の特定は、その種類が多いだけに非常の難しいものです。こういう分野はある特定の分野に集中して研鑽して、その分野を見きわまられると他の分野の作品であることが分ってきて、その違いが理解できてくるようですが、その道のりは長いようです。...
View Article十和田湖 福田豊四郎筆 その65
投稿する原稿の作成に時間がとれない状況が続いており、投稿が途切れる可能性がありますので、読まれている方はご了解願います。 福田豊四郎の十和田湖を描いた作品は当方でも数点所蔵していますが、本作品は休屋付近から眺望した十和田湖を描いた作品に相違ないと思います。 紅葉で観光真っ盛りの十和田湖ですが、一番十和田湖が美しいのはもしかしら冬かもしれません。 十和田湖 福田豊四郎筆 その65 絹本着色額装...
View Article源内焼 その85 三彩獅子牡丹鉢
戴いたチケットがあるというので、東北出張の帰りの夕方、帰宅途中で家内と待ち合わせて歌舞伎座へ・・。 歌舞伎も面白かったのですが、もうひとつの小生の楽しみは館内に飾られた見事な日本画の展示です。階段には川端龍子の「唐獅子牡丹図」が迫力満点に飾られていました。 ということで本日は、しばし失念していた源内焼の「三彩獅子牡丹図」を紹介します。 源内焼 その85 三彩獅子牡丹鉢 合箱入...
View Article忘れ去られた画家 游鯛図 中村左洲筆
先日訪れた箱根の岡田美術館・・、とにもかくにも素晴らしい逸品揃い。息子を義父と義母に遊んでいただき、エントランスにて待ってもらっての見学のため、急いでみて回り、少し消化不良でしたので、図鑑を買ってきました。 じっくり見てきたかった作品がいくつかありましたが、図録には掲載されていない作品も数多くあり、再訪問の必要がありそうです。思うにまかせないことが多いのが世の常・・・。...
View Article寒牡丹図 渡辺省亭筆 その14
小生が書斎で作業していると、息子も一人で遊ぶようになりました。まずは小生の引き出しから物色・・。 紙、ものさし、糊、朱肉、印鑑・・・、小生が普段使うもの。 眼は真剣そのもの・・・。決して叱りつけることはしません、好きなだけどうぞ。ただし片付けしないと一緒に片付けて諭します。...
View Article箱根にて その1
義父の誕生日の祝いに食事にでも出かけようと思っていたのですが、義父が帯状疱疹やら風邪に罹患しのびのびになっていました。今月の初旬になって体調が良くなったので、急遽箱根にでも出かけようということになりました。紅葉の観光シーズンでしたが慌てて、家内が旅館と食事する処の予約をとってくれて出かけることになりました。...
View Article箱根にて その2
夕方、今後の病院建築の方向性などを題目としたセミナーに参加してきました。 デテールでは眼科で採用されている煙感知器と連動した手摺に内蔵された誘導照明が面白かったです。火災の際に火災発生場所から煙の少ない通路を手摺の照明にて誘導するというものですが、こういう便利はものは眼に障害のある方だけでなく、幅広く適用されるようになる可能性のあるものでした。 さて、昨日に続いて「箱根にて」です。...
View Article氏素性の解らぬ作品 古伊万里盃? 二種
家内の実家の敷地内にあったという柿木から採れた黒柿で明治時代に作ったという長火鉢、手焙り、そして煙草盆。その煙草盆の残材?を義父が見つけてきて。「これ要る?」・・・。 もともと一客は手焙りと一緒に倉庫改修時に見つけて保管していましたので、今回は上記写真の中央と右のばらばらの部材です。...
View Article鐘馗図 平福穂庵筆 その12
最近の週末は天気が良いと落花生の天日干しです。落花生は非常に手間のかかる穀物です。採れた後は選別、落花生の仕分け、天日干し、さらに仕分け、殻除去、仕分け、燻りとその手間たるや販売コストに合わないのである。野菜が高いと消費者は苦情を言うが、今の販売価格では維持できないのが農業の実態らしのようです。...
View Article寛政壬子浅絳山水図 釧雲泉筆
いままで迷路に迷い込みながら、蒐集してきた「釧雲泉」の作品ですが、少しずつ理解度が深まってきました。未だに未熟なところで判断に迷うことがありますが・・・。 寛政壬子浅絳山水図 釧雲泉筆 紙本水墨淡彩軸装 軸先木製加工 合箱 全体サイズ:縦1820*横420 画サイズ:縦1060*横360 賛には「壬子季夏冩於黄備之寓居 岱就 押印」とあり、1792年(寛政4年)夏に吉備、岡山滞在時34歳の作。...
View Article源内焼 その86 三彩人馬文大皿
初めての新しい歌舞伎座です。 幕のデザインも面白いですね。 開演中は撮影禁止で、開演前と休憩時間だけの内部撮影となります。 休憩時間中はロビーに飾られた日本画の鑑賞となります。 上村松園。 川端龍子。 小林古径。 奥村土牛。 伊東深水。 大作ばかりです。大作というと緞帳・・、こちらは松尾敏男。 そんな作品の中に本ブログでお馴染みの平福百穂の絵馬がありました。...
View Article秋景山水図 寺崎廣業筆 その52
11月の週末は箱根まで一泊。家内の急な旅館の手配ですが、ちょっと古風な*旅館に泊まりました。木戸孝允、大久保利通、三条実美らの書に囲まれた特別部屋?に泊まりましたが、その旅館の紹介の図録に寺崎廣業の作品が紹介されていました。 その旅館に泊まった明治34年4月28日の作のようです。酔って求めに応じて描いた作品との説明です。旅館の方にお尋ねしたら「よくご存知ですね~」だと・¥・・・。...
View Article色紙 林檎と紅梅そして挿絵原画 福田豊四郎筆 その63&その64&その65
最近入手した福田豊四郎の色紙の作品が二点ほどあります。福田豊四郎の色紙の作品は丁寧に描かれており、飾っておいても飽きのこない作品が多いと思います。 ネットオークションにおいては怪しい作品が多く、吟味して購入する必要がありますが、本ブログに掲載されている落款と印章を参考にされると間違いは少ないと思います。 林檎 福田豊四郎筆 その64 紙本着色 色紙タトウ入 昭和40年頃 3号...
View Articleえびす講
先週末は恵比寿(・大黒)様への感謝の日。よって家内と息子と共に鯛を買いに出かけました。 早速、神棚の前の祭壇を祀り、捧げ物・・。鯛は古伊万里の大皿へ。 展示室には恵比寿・大黒を飾ります。 まずは加納鉄哉の作。 河鍋暁斎。 1年の無事を感謝し、五穀豊穣、大漁、あるいは商売繁盛を祈願する日です。...
View Article初雪
先日の初雪の日、家内が離れで洗濯物を干していたら、息子と「初雪のお茶を飲もうか?」ということになったらしい。勤務先の小生にメールにて「茶室のエアコンのリモコンどこ?」とか「弓野焼きの水指どこ?」とかの連絡・・、会議中にて無視 ま~、罪滅ぼし?に主茶碗に小生作のお茶碗を使ってくれたらしい。銘は「初雪」なんてな...
View Article贋作考 (柳下)唐美人 寺崎廣業筆 その51
郷里出身の画家の寺崎廣業の作品は贋作が多く、要注意の画家の一人であるということは再三、本ブログで述べてきましたが、贋作の多い理由を当方の経験から推察すると下記のことだと思います。 1.生前は横山大観、竹内栖鳳と並ぶ人気画家であったこと。当然高値で売買されていた画家の筆頭の一人であったと思われます。...
View Article楠木彫聖観音菩薩尊像 市川鉄琅作
「聖観音菩薩像」が続きます。ここでついでに三作品を紹介します。 ひとつは最近紹介した伝平櫛田中の作品です。 聖観音 伝平櫛田中作 その2 共箱 高さ327*幅113*奥行115 この作品は以前に紹介しましたので、詳細は省略します。 もうひとつは澤田政廣の作の頒布作品。これは昭和55年講談社出版販売㈱から発売されたブロンズ彫刻の頒布作品です。 聖観世音菩薩 澤田政廣作 頒布品 共箱...
View Article贋作考 浅絳山水図 釧雲泉筆
昨日の夜に3日間の出張から帰りました。久方ぶりに息子と二人で布団の上での語らい・・・ さて本日の紹介する作品は凝りもせず釧雲泉らしき作品の紹介です。 浅絳山水図 伝釧雲泉筆 紙本水墨淡彩軸装 軸先木製 鑑定杉箱 全体サイズ:縦1870*横410 画サイズ:縦1040*横280 釧路雲泉の初期の頃の作品に触手を伸ばして、ますます迷路にはまり込み、まさしく「下手な鉄砲も数打てば当たる」という感覚です。...
View Article一路功名 榊原紫峰筆 その3
近くの公園に家内と息子と三人で昼食がてらにお出かけ・・。最初は蓮の枯れた池のほとりを歩きました。そこに鴫?・・・。 さらに息子が「カワセミ!」と・・・。 おっと、紅葉を見に来たのですが、来年の干支は酉年でもあり、「こいつは縁起がいいね、来年も良い年になりそうだ。」 充分に紅葉も楽しむことができました。 それでは本日は酉(鳥)と縁起つながりで下記の作品を紹介します。 一路功名 榊原紫峰筆 その3...
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